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2024年8月

2024年8月30日 (金)

空間

韓国を代表する建築家だった金壽根。彼のアトリエ兼出版部門の事務所「空間社」それが企業に買い取られアラリオアートスペースになっている。15年前もここに訪問しているが、、、、また改めての訪問。

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パトリックブランのインスタレーションかと思うほどの垂直庭園と重い煉瓦。

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反復する装飾的表現

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エントランス周りの半屋外スペース・・・。

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ブルータルで最小の階段スペース

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居室も同様。基本の天井は2.25m程度か、抜けや高低差があるからなんとか息苦しさから逃れられている

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上部に行けば巨大な吹き抜け

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コリドールは天井高1.9程度か

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空にはワッフル

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螺旋階段は手工業を感じ・・・。

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ほんとブルータルって言葉が似合う、荒く閉鎖的な地下室

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最後には名和さんの作品で息を抜いて終了。

4期にわたわって増築を繰り返しているというけど、濃密かつ奥行きがあり、延べ床面積的にも大きいため、自分がどこにいるのかわからなくなる・・・。

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4つ目の増築はガラスとRCによる新棟。おしゃれなレストランが入っていました。

 

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2024年8月26日 (月)

大学路 テハンロ2

ミニシアターがたくさんある街という紹介でしたが・・・

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ほんと視界全てにミニシアターが入ってくる感じ

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24時間営業っぽいところもあったり・・・

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とにかく若者が多い・・・。

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一面だけ変えられたビル・・・

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安藤さんっぽい建物や(ご本人のクオリティではないです)

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表層を格子で覆うリノベ

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なんか自由なんだよな・・・。

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2024年8月25日 (日)

大学路 テハンロ その1

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韓国の書店では建築書籍の在庫がとても少ない。作品集などあるわけもなく、前回の帰国時に仕入れたのが韓国現代建築の巨匠・金壽根氏もの。1979年ととても古い本。

その4番目に出てくるのが韓国芸術院振興院・美術会館(1979竣工)です。旧ソウル大学の向かいにあり、今もソウル大学病院や幾つかの大学が残っています。実は私の家からすぐ近くでして・・・今更ながら訪ねてみました。

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作品集では外観が4ページにて紹介されているだけでしたたが・・・。

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高低差が建築を豊かにする主題となりえたこの時代。例にもれず、あげて、下げての操作から

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ギャラリーは上部の2次部材に興味を引きましたが、至ってオーソドックスかつブルータルな仕上がり

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煉瓦と手すりの形状は私の中の彼のイメージそのまま

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ギャラリー出口には休憩スペースが設けれれていました。

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こちらはその隣のホール。作品集には出てませんしたが、氏の作品だろうな・・・と

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内部。どちらも、懐かしく、「正しい」建築だったような・・・。

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大通りを挟んだ斜向かいには作品集の2番目、韓国開発公社社屋(1979年竣工)と記されている建物。元々は京城語学専門学校の敷地だったとの案内板あり。現在ではソウル大学医学研究科の附属施設となっているようでした。入室は叶わず。

 

 

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2024年8月19日 (月)

補償

ANAで初のソウル戻り。羽田のターミナルはANA国内線と同じ第2ターミナル。

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これが国内線ターミナル。日本らしく慎ましい(謎笑

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国内線の端っこに増築された国際線は若干派手。

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ツタヤとスタバ周りが装飾されて目立つ。

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見上げてみました。

京急から国際線カウンターまで結構な距離で・・・。

さらに4階でセキュリティチェック、出国審査(既に業態は出国登録に近いか?)、そこからフロアが下がり、先の先にある地上のバス専用搭乗口に向かったのでした。ほんと遠い・・・。

登乗時間になって、アナウンス。な、な、なんと、機材不都合があるため、40分の大幅遅延、搭乗口と機材を変更とのこと。バス専用搭乗口から階段やエスカレータ(上り)はなく、エレベーター前で大行列。反対側の端っこの搭乗口までなかなかの距離。それでも、補償に関する紙が配られたためか、フルサービスキャリアで客層が良いためか、みなさん粛々と移動を行う。

小腹が空いたので、自販機でシャケおにぎり150円を買い、ポカリ150円も追加(安いなあ・・・)。

出発時間の20分前にようやく搭乗が始まるも、座席変更で大混乱。全員搭乗すると同時に扉が締まり、最優先で滑走路を飛び立ったのでした。

滑走路に行くまでの案内中、、、機材変更、金浦運用時間に間に合わすため食事が積めなかった、水1本で我慢してねのアナウンス。エコノミーだけでなく、ビジネスも水だけだったよう。離陸も早く、金浦への到着はたった20分遅れに収束。空でも少し飛ばしたのかな。機材が大きくなったせいか、座席に余裕があり寝転ぶ人多数。さて、補償費でタクシー代は出るな・・・と思っていたのですが、到着と同時に下記のメール。

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補償は食事代の1000円相当だけでした(汗

 

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2024年8月 9日 (金)

AMORE

タイトルはビルの名前、AMORE PACFICの途中で止めただけで深い意味はなく・・・。

ソウルでも世界的建築家 隈研吾先生の作品がと新聞に出るんです。龍山駅前のここもそう。

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必殺技の格子を散りばめているけど、地域の素材ではないな・・・とか、ハートを模ったものでもないな・・・と勝手に想像してしまいました。2_20240809154901

アプローチも氏の作品ぽさはなく・・・。

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ピロティに至っては、少し驚きも

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中に入れは巨大なホールが現れ、そこに面するフリーのカフェスペース、さらに奥には目線が抜けるガラスの部屋という構成。

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広場を見下ろす・・・。巨大っす。日本的スケールではない。

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そしてトップライト。クマさんらしからぬ建築に少々戸惑いを感じました。

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主目的のMUSEUMはまたも閉館中。ここんとこ続いているな・・・。

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と思ってたのですが、、、隈さんさんの設計は上記オーディトリムで、これはデビットチッパーフィールド氏の設計でした。事実誤認申し訳ないです。
隈さんらしからぬ訳だ(苦笑

 

 

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2024年8月 8日 (木)

ネジ

ほんと施工が荒いんだから・・・。ドアのノブのネジくらい最後まできちんと絞めろよ・・・と。

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ちょっと出過ぎだろう・・・と思ってたけど、ドライバーではこれ以上入らない。まあいいかと思い4ヶ月・・・。

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反対側からみたところ

実は、この出っ張っているネジが鍵だったんです。押すとロックされます。反対側の穴は表示錠というわけではなく、ロック解除のための穴でした(笑

 

 

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2024年8月 6日 (火)

聖水洞 その3

前述したように、古いコンクリートの建物に新しいものを挿入するのが基本なんだけど・・・。

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これは完全な新築っぽい。ガラスの箱に有機的な材料で塗られた家形がジョイントされている。サッシも細いなあ・・・と。これが日本の建築家ならそれが構造体になるんだろうけど、ガラスの向こうに結構太くて荒い構造体が見えます・・・。で、これ完全な新築だよね?まさかリノベ???

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なかなかの見応えだったのは香水のTAMBURRINSのポップアップストア。煉瓦積の壁が取られたのか、ラーメン構造が剥き出しの建物。そこにガラスの箱が挿入されている。上部は全てボイドという大胆さ。

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地震がないこと(水平力の検討は風程度)、元々の構造体に支持もさせているからなかなかスレンダーなガラスの箱になっている。

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ショップは地下に。白を基調としたモダンデザイン。

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見上げてみる。屋上のスラブは残されているのと、何気に綺麗・・・。もしかして、フレームは新築なのか??? もうなんだかわからなくなる。

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隣のディールは新築のはず。中の撮影はかなわなかたけど、エントランスを入ると緑豊かなコートがあるのがこの地区の他の建築と似ているところ。

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高級感と可愛さが同居してる。

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こちらも有名なカフェ。工場のリノベ。店内に光はささず、薄暗い中に大きなテーブルと菓子が並ぶのがシュール。

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天庭というカフェの入るビル

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南国と見間違うようなデザイン。仙台並みの気候なのに、アジアを感じる。

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こちらもカフェ。エントランスがアート化してる。

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マリオベリー二によるIT会社のビルはまだ基礎の工事中でした。写真のようなCGだったので、てっきりもう完成しているかと・・・。

続々廃工場がリノベされているので、このエリアはもっともっと充実していきそうな・・・。

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2024年8月 5日 (月)

聖水洞 その2

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ソンスは少し寂れた工場街だったようでその建物をリノベしてカフェにしていくことで注目を浴びたよう。例えばONION。ラーメン造をベースとした躯体に、韓国風荒い積み方のレンガタイル、それが荒さを残しつつ改装されている。

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中庭は廃墟風・・・。

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カフェ部分も古さと、荒さと、懐かしさを感じるよう。

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カフェグランパもそう。

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躯体を生かしつつ、店舗らしいラフな仕上がり

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カフェから中庭が見えるのも共通。

元々、ソウルのショップは回転が早い。2年程度のサイクルで店が変わっていく。

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それゆえポップアップストアが相性が良い。こちらもそうみたい

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部屋の中央にアートを持ってくるところが大胆 。

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PAN PACIFICのポップアップストア。日本の田舎の農協風の建物に挿入された円筒。

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中は荒さとハイテックな印象が同居。

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荒さはそのまま・・・中をモダンにというオーソドックスな手法も店もちらほら

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日本の職人文化だと、なかなかこの荒さが許容できなんだけど・・・なかなか面白い。

 

 

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2024年8月 4日 (日)

聖水(ソンス)へ

ソウルで今、最も注目を集めているというエリア聖水洞へ。興味深いデザインがたくさんあったので、数回に分けてメモ。

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一つめは建築系ガイドによく取り上げられている COMMOM GRAND 、コンテナによるショッピングモール。写真ではたくさんの凹凸があり、ピカピカのコンテナが立体的に積み重ねられているというイメージでした。でも、、、実物はそうでもない。錆も出てきてちょっとヤれた感じも漂う。

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内部はコンテナを構造体の一部とし、梁が追加され大空間もところどころに見られる。

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元々はコンテナ故、商業施設にしては天井高が低く、さらに天井を黒くしているため、多少の圧迫感も・・・。設備の処理にはずいぶん苦労した跡が見受けられる。

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最上階にあるINDEXというテナントはとても気持ち良い。とても軽快。カフェ+デザイン系のブックストア。コンテナのモデュールとは違うような・・・。

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屋上はペット美容室+ドッグラン棟と、レストラン棟に分かれる。

寒いはずの韓国で、テントが貼られるのが不思議・・・。いろんなところで見るんだけど・・・。賑やかだし、気持ち良い。

 

 

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2024年8月 3日 (土)

ミシュラン三昧

京都で味をしめたミシュランのピブグルマン、ミシュランが認める安くてコスパの良い飲食店。こちらでも精力的に回っております。

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ソウルのお店はテレビに出たとか、ミシュランの認定マークが店先に誇示されてます。日本だと、そんな表示出さないって店も多いけど(笑

観光客は誰でも訪れるという明洞の名店、明洞餃子。

本店、別館とも大行列。でも列の進みがとても早く、10分待たずに入れる。

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店内はこんな感じの大衆食堂

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メインのカルグス11,000W=1300円

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サブのマンドウ12,000W=1450円

お味ですが・・・まあ懐かしい感です。席に座るとすぐにでてくるし、アルコールなども頼めないので、滞在は10分程度。回転がいいわけだ。以上。

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こちらは仁寺洞にあるケソンマンドウの盛り合わせ。確か、18,000W=2150円ほど。キムチ、キノコ、肉ぎょうさの3種盛り。ジャンボ餃子と言われるだけあって、おはぎぐらいの大きさはある。豆腐が入っているのかと思うような不思議な食感でした。韓家を動的保存したような店舗でした。

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こちらは東大門にある平壌冷麺。麺類なのに、なんと15,000W=1800円と高額。確かにスープが美味しいような気もしたけど・・・コスパいいかと言われればちと厳しい。付け合わせのマンドウが売り切れだったのも痛い。雰囲気は食堂・・・。

ソウルのミシュランはあまり当てにならないような・・・。

 

 

 

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LIUM

2004年開館の三星美術館リウムに久々に行ってきました。前回訪れたのは15年ほど前だったかも。

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3つの棟の美術館より、グランドハイアットが目に飛び込んできました。前からあったのかな???

やはり記憶は曖昧で、中央のホールで3つの建築がつながっていることさえ忘れていました。

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最も確認しておきたかったレム棟は展示の入れ替え中。改めて見ると彫刻的。

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ヌーベル棟も同様。覗くことさえできず。

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いつの間にかボッタの展示室に迷い込んでいて・・・。

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この階段に出てようやく認識しました。前はもっとストイックな空間だったと思うけど、7色に変化するガラスが埋め込まれバエスポットに変化していました。窓から撮り合う女性が目立つこと目立つこと。

陶磁器etcには私、興味がないので展示品はほぼほぼスルーでしたが・・・

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出口に設けられたオラファー・・・キャプションを見る前に作者名をつぶやけました。美術はよくわからんと言いつつ、結構見てきてるんだよな・・・と実感。

 

 

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2024年8月 1日 (木)

ソウル建築博物館へ

ソウル市役所の真向かいにたつ建築博物館。地上部は盛り上げられた広場になっていて、上部ではたくさんの家族連れが遊んでいる。

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わずかに露出した地上部から入ると、長い階段が現れるのだ。それぞれのフロアは階高の高いため、地下4階相当のB2に潜るとメインギャラリーが現れる。そこではロンドンで毎夏設置されるサーペンタインパビリオンのアーカイブ展が行われていた。

単なる巡回展ではなく、2024年の夏はチョウ・ミンスク氏が韓国人建築家として初めて選ばれたことを祝ってのよう。ただ、この方の実作とか、WEBページとかが見つからない。最近、考えながらですが、ハングルを読めるようになったのですが、さすがにまだ書けず・・・。ハングルのページなら解説があるのかな??? 歴代の展示には日本人建築家が4人もいて、、、「新しい形」を作る建築家グループ、特に仮設ということで、伊東スクールに相性がいいのかな・・・と。

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お隣の天井高が低い部分ではMORE HOUSING展。ソウル市財団と在ソウル大学建築学科が共同で行なったワークショップを展示したもの。過密高層都市のソウルの住宅街の提案というべきだろうか。感想をポストイットで貼るパネルがあったので[How to live is our theme 生きるand住む] と書いておきました。私の好きな1950−60年代の建築には、生き方というか、住まうことに対する問題提起、チャレンジというべき試みがたくさんあって、とても刺激的だったな・・・と思い出す。今の時代では少々難しい、あってもなんとなく軟派な感じが・・・。

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B1にはこちらもソウル建築賞のアーカイブ展。それらがまとまっている冊子を探したけど、見つからず。

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受付の方にお伺いしたら、単年度版なら、市役所の本屋で買えるとのこと。残念ながら本屋に現品はなかった。図書館でも行くか。韓国の現代建築の情報を現在収集中です。建築家・金壽根さんが立ち上げた「空間」という雑誌はあるものの、毎号2−3人程度が取り上げられる程度。他に雑誌は発見できず。新建築やGA、商店建築などの箱物商業誌、建築知識・建築技術のような実務系雑誌、ニューハウス・モダンリビングのようなコンシューマー誌も見かけない。なかなか情報収集のハードルが高い。

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2019年、コロナ直前に発刊された建築博物館の冊子をペラペラめるくると懐かしいお顔が・・・。芳賀沼さん、まだまだこれからだったのに・・・と。

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小ロット生産

韓国では、金物や照明器具を小ロットから安価に作れるそう。確かに、鐘路区(日本でいう千代田区)の裏通りにはたくさんの工場(こうば)がある。自宅近くのここもそう。遮光メガネもせずに溶接の火花を散らしている(苦笑

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建築は輸送費の問題が大きいだろうけど・・・洋服なら型を決めた大量生産は中国・ベトナムで、小ロットは韓国でというのが最新手法らしい。

 

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