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2012年1月

2012年1月31日 (火)

事務所へ

なんと二週間ぶりの事務所。書類や郵便物を回収。

エクスナレッジからは「建築学生の就活完全マニュアル」の出版契約書。やはり今回の初版はめちゃ少ない・・・(涙)

彰国社からは「建築学生のハローワーク」に関する源泉徴収票が送られてくる。振込額数百円、徴収額数十円。律儀だ・・・(笑)

そのほか、役所や木材メーカーなどからのDMに混ざり、埼玉県立近代美術館からのお知らせと招待券。2月11日からはじまる清水晃さんと吉野辰海さんの展覧会のもの。「ネオダダ」をググりなるほどと1人うなずく・・・。わからないけどせっかくだから見に行くか。次は草間彌生さんらしい。

http://www.momas.jp/

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車がないので、電車で帰宅。駅そばの強烈な引力に負けて、なんと2杯も食べてしまう。

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バルセロナであれほど歩いたのに、なぜか体重が増えている・・・。


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2012年1月24日 (火)

帰国

久々のヨーロッパ。新築の現代建築より、歴史的建築物に現代的要素を持ち込んで改修した建築のほうが印象に残る。これは意外な発見。日本でコレは成立するのかなあ。それと日本のような線の、静的建築ではなく、ボリュームのある動的建築が多かった印象も。事前に調べられなくて、現地のガイドでみつけ見たいと思った建築も多数。古代では、バルセロナ歴史博物館、中世では民間ゴシックの最高傑作・海の博物館、リノベ系ではポンベウファブラ大学のキャンパス、アントニータピエス財団、ラスアレナス闘牛場、近現代ではセルとラカサによる1937年パリ万博スペインパビリオン(1992年再建)、グルデク・ダ・センマナの建築学部キャンパス、モネオのリッシャ・デ・ディゴナル、マヌエル・ブルリュエットのバルセロナ生物医学研究所、ボフィルの古典・カタルーニャ国立劇場などなど。ガウディも見切れてないけど、ガウディだけじゃなかった。カタローニャ栄光の時代につくられた建築、観光都市として自立しようと造り続けられる現代建築。確実に都市のストックになり、観光客によって多くのお金が落とされている。

ともかく、 バンコクの名所・楽宮旅社(近くのジュライホテルには泊まった)の壁に「金の北米、女の南米、歴史のアジア、耐えてアフリカ、何も無いないのがヨーロッパ、問題外のオセアニア」と書かれていたそうだけど、この年になると、アジアの歴史やエネルギーよりヨーロッパの落ち着きの方が心地よく感じてしまう。日本に比べたら、電車バスタクシーは微々たるものだし、格安エアチケットもネットですぐ買える。もちろん宿泊施設もピンキリだし、食料品はおそらく半値以下。航空運賃もこなれてきたし、今年からは欧州をまわってみるかな・・・。

ちなみに帰りのKLM、1食めはカレーかパスタ。たっぷりの野菜が入ってたけど、香りがないような。機内故あえて抑えているのかな?量ちと足りなかったので、映画を見終わった後にカップラーメンをもらう。2食目は朝食扱い。朝なのにデザートが超甘い(笑)

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猿の惑星創世期、super8、パイレーツオブカリビアンを見て、テキストを書いて、飯を食べて、ちょっと寝たら、あっという間に成田に到着。第1ターミナルはコンパクトで良く出来てると思うけど、歴史に耐えられるものではないのかも。内部は装飾が少なく、外は雪が路面に残るのもあって、モノトーン。ちょっと寂しいく感じてしまう。もしかしたらそれが日本的なのかも。久々に食べた白と黒のモノトーンおにぎりはとても美味しいかった。

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2012年1月22日 (日)

最終日

さて最終日、日曜日ゆえ、多くの施設がお休み。ガイドでは日曜もOKというサンパウ病院へいってみるも工事中なのか今日はガイドツアーはなし。外観と教会内部を見れただけ。棟を結ぶ地下通路がとても素敵と聞いていたので残念。教会ではお年寄りが数人佇んでいた。

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そしてグエル公園へ向かおうと電車を乗り継ぎ、レセップス駅へ。すると駅交差点のそばの広場に、ジュゼップ・アントーニ・ニナスのジャウマ・フステー図書館発見。閲覧室の机は満席。デコン的な形態。

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グエル公園にむかう途中のこの学校、構造体がきれい。

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グエル公園はとっても大きい。起伏が大きく、とても疲れる。しかも期待していたほどのモノではなく・・・気仙沼の安波山公園を思い出してしまった。写真じゃわからない大きさや構成をもっているけど、いったからといって感動するわけでも、何か勉強になるわけではないかな。無料の観光スポットゆえ人はたくさん。駅で怪しいおじさんに「一人か?」と声をかえられたがスルー。

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その後、T5トラムを乗って新市街を見学。ジャンヌーベルのトーレ・アグバーは意外に奥行きのある表層をもっていた。隣には巨大キャンチのモノが建築中。完全に道路の上だけど、占有権はどうなっているのだろう。そのほか、この地区には、デビットチッパーフィールドのオーディオビジュアルキャンパス、デザインされたホテルなどもたくさん。帰りに見るつもりでスルー。

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T5トラム終点LaCatalanaには何もなし・・・。遠くに赤いドームなどが見える。

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トイレにと思って行った施設は、体育館だったようでバスケットの試合が。大きな軒を伴ったいホールが全て外部になっている。ハイサイドのヴォイドからはとても多くの光が注ぐ。

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高架道路を挟みその奥にある赤いドームはMAGICという施設。なんじゃこりゃーと思ってドームの中に入ると、何じゃこりゃー、何もないがらんどう。エスカレータが入っているだけだった(苦笑) 大きな声で話すと、こだまが聞こえてくるのが面白い。基本はバスケットコート、映画館、ショッピングセンターの複合施設。グーグルにはまだどちらも表示されていない。

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昼食はここの一番混んでいるお店wok-dinastyへ。12.5€で海鮮食べ放題。ミソと卵がたっぷりの大きな蟹、生牡蠣、これを食べるだけでも日本では5000位はいきそう。奥には海老、貝類、イカ、タコ、牛、ラムが並び、好きなものを取ってやいてもらうバーベキューコーナーも。さらには寿司、中華料理、果物にアイスにプリン・・・。すたみなタロ—の数倍豪華でモノも良い。で、ふとあることに気づく。店員さんは全員中国人。もしかしてこれが安さの秘訣?恐るべし華僑パワー。

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その後、T6,T4を乗り継ぎ、ヘルツオーク&ドムーロンのフォーラムビルへ。ココは自然史博物館だった。一枚取ったらデジカメが不調に。

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アスファルトによるスロープ、装飾の施された金属製の天井、所々スリットが設けられたごつごつした群青色のコンクリートの塊。プログラムとそのデザインの関係性はわからず。内部は真っ黒&真っ暗。

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この近辺には多数の現代建築が並ぶ。ジュゼップ・ルイス・マティオの国際コンベンションセンターもすぐお隣。すごいキャンチと表層操作。イベントがなかったため内部には進入できず。

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隣の通信会社のビルは細い三角柱。設計は誰なのだろう。そのほか、オスカー・トウスケのホテル・プリンセス・バルセロナも。 
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で、トラムを待っていると、一眼レフカメラをもった気の弱そうな男の子(建築学生?)が、色白でラリっているような男に絡まれる。どうやら男が写真に入ってしまったのが気に入らなかったらしい。30秒ほどの出来事だけど、ナイフを手にもち男の子のクビを切ろうとする仕草。幸いどこにもあたらなかったし、ナイフを振りかざしたらすぐ離れていったし、まあ切れなそうなナイフだったのだけど・・・。で、すぐにトラムが到着。男の子は一番前に、男は彼女と犬を連れて一番後ろに。社内なザワザワ。前の乗客達が後ろの方を何度も見る。ヤンキーの男の子グループはクビを切る仕草。やけに長い信号待ちだなあと思っていたらガタイの良い警察官4人が特殊警棒をもって登場。男を確保。トラムを下ろされ、壁に表を向けて立たされ、服を脱がされ身体検査。ナイフが発見できないとこんどは連れの女性を進呈検査。このあたりでトラムが発車。続きは見れず。警官が信用できるだけアジアより良い。で、日暮れと共にタイムアップ。

4日しかいないのに、いろいろな事件に遭遇。治安だけは日本のほうが数段良いな・・・。

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2012年1月21日 (土)

ゴシック地区

ランププラス通りから、中世の町並みを感じながらカテドラルへ。南側からアプローチしたため、荒々しい外観というのが第一印象。協会内部はステンドガラスと規則正しい柱によって生まれた薄暗い祈りの空間。

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ピカソの絵が描かれている建築家会館はちょうど入れ替え時期のよう。スロープのような展示場を作成中。建築書籍がたくさんあるという本屋さん?図書館は見つからず。

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ドメニクによるカタルーニャ音楽堂(1908年)は、1989年オスカー・トュースケにより保存・増築が行われていた。本体をガラスで囲うと共に、管理・美術館部分を増築。花柄を中心に明るく、豪華につくられた空間。トップライトやサイドウインドウからたくさんの光が注ぐ。その昔は、日中にコンサートをしていたらしい。ガウディよりデザインそのものは上手い気がする。(内部は写真撮影禁止)

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そうそう、ホテル近くには建築の現場。軸力も水平力も一方向の壁で受けている模様。水平ブレース的なものを梁を斜めにかけることによって実現しているが、スラブが鉄骨のため壁式(フラット)ラーメン構造になるはずがない。水平力に関しては全く考慮がなされていないような・・・。音楽堂の華奢な構造も水平力を考慮していないのではないか。実はキャンティの客席もけっこう怖かった・・・。

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ミラーレスが改修設計を行ったサンタ・カタリーナ市場も見学。商品はサン・ジョセップ市場より1〜2割程度高いような。改修にお金がかかっているからないのか(謎笑) 建物は雑誌で見たミレーレスのイメージそのまま。

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市庁舎前では馬車や乗馬、音楽隊のイベント。列の最後はパトカーではなく清掃車。馬糞の掃除のため(笑)。

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遅めの昼食は、ランプラス通りを少し入った所あった[MIKEL ETXEA]というお店。朝、清掃員の方々が食事をしていたし、店前に元値の半額以上という大幅ディスカウントの表示と料理写真があったので入店。確かにタパス6皿+ポテトが14.5€ととてもお得。味もまずまず。1人前を2人で食べても満足できる。

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しかし、お会計では予想外の値段が。ワインのハーフボトルが19€・・・。これ19€か?と強い調子で聞くと、フルボトルの値段と間違えたとのこと。これでどうかと10€で打ち直してきた。それでも高い。他の店ではワインは2〜3€だというと、英語が通じない振り。面倒臭くなってきたし、値段をはじめに聞かなかったこちらも悪いし、食事と足すと27€なので、タパスを定価で食べたと思えば良いかと考え、払うことに。ランプラス通り近くでは、ドリンクメニューを出さず、ぼったくる店があるとのことだが、ずばりあたってしまった。なぜかこういう店はJCBが使える。ホテルに戻って価格を調べると通販サイトでフルボトルが5〜7€。大衆店では出さないような金額のワインを出していたのかも。

ホテルに帰ってtrip-adviserを見ると「最悪のお店」「ぼったくり」との書き込み多数、「今すぐ立ち去れ、近づくな」との表記も。しかしながら、日本のガイドブックにも載っているらしい。日本人だけが嫌な思いをしているのではなく、観光客なら国籍問わずドリンクメニューを出さないよう。実は、現地人と観光客を明確に区別する要注意店だったよう。しかも2店舗もある。

http://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g187497-d1420782-Reviews-Mikel_Etxea_2-Barcelona_Catalonia.html

あっ!書き込みを更に検索すると、日本人はボラレていると感じていないみたい。幸せだ(笑) http://4travel.jp/overseas/area/europe/spain/barcelona/restaurant/10389489/tips/10175196/

そういえばラパル地区でスリにあいそうになった。デジカメの入っているポケットを後ろから触られたので「オー!」と声を上げると逃げてった。ちなみに、お財布は携帯用ストラップをつなげ、ズボンのベルト穴にしばっている(笑)

気分転換にとティビタボ遊園地に向かう。このような路面電車に乗って行くのも雰囲気があって二重丸。更にケーブルカーへ乗り継ごうと思ったら、入り口が見つからず。他の方々と一緒に少々山を登るも一抹の不安。遠〜くに遊園地が見えるので、若い女性2人組に「あそこまで歩くしかないのか?」と聞くと「そういうことがあってほしくない」との答え。わからないまま歩いているのか・・・。かなり不安になり、路面電車の終点に戻り、係員に聞けば、遊園地はお休みとのこと。よくよく看板を見れば、と正月を除くと1月2月は完全休園状態。勿体ないので夜景の見えるレストランで2€のコーヒーを飲む。そうそう、地球の歩き方のウエブアドレス、乗換駅の表示が若干間違っている。

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ホテル(バルセロナユニバーサル)に戻り、2階のレストランで食事。サラダ・デザートビュッフェ+メインディッシュで19€。ビュッフェがとても豪華。メインのリブポークもでかい☆外の大衆店より安いんじゃないかな。これは本当にお得だ。

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ちなみに客室の窓から見える夜景はこんな感じ。サクラダファミリア、ジャン・ヌーベルのトーレ・アグバール、ティビタボの教会が遠くにありながらはっきり認識できる。アイコン建築も大切だなあ・・・。

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2012年1月20日 (金)

ガウディ

今日はサクラダファミリアからスタート。ウネウネしていて気持ち悪いんじゃないかというのは杞憂で、とても明るくファンタジックな空間が広がっている。教会建築にありがちな疲れを感じることもない。所々工事が行われていたり、ステンドグラスが入っていなかったり。数年後にくるとまた印象はかわっているんだろうな・・・と。カタローニャ美術館でも感じた「奥行き」が、柱という要素だけなのに更に深く絡み合っているのが圧巻。その全体像が良くわからなかったので、現地で建築技術にも触れているガイドを購入。すさまじい構造システム、複雑な構成。そのガイドによれば、福音記者の塔内部のエレベータは82mに達し、さらに乗り換えキリストの塔へ登ると170m弱にもなるという。今日登れたのは82m+αのところのよう。100年以上前、こんな建築を設計したのかと思うとすごさとともに、怖さも。地震がきても大丈夫なのかな・・・。下りの螺旋階段をゆっくり降りたら、足がかなりお疲れに。

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コルビユジエが絶賛したという学校で休憩。既に3時間近くが経過していた。

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食事はマンダリンオリエンタルへ。歴史的要素ももった端正な外観の高級ホテル。アプローチはスロープで面白く、いきなり吹き抜けの現代的空間が現れる。小さなフロントの奥には、全面ガラスのトップライト、梁の上には人工庭園もどきの緑を植えたレストラン。素敵なインテリアだ。トイレまでしっかりデザインされ、超広々。なぜかソファもあり。でもウオシュレットは欲しいな・・・。

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ランチはワイン込で18.5€。ラム肉の煮込みとポテトのワンディッシュ。

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会計時JCBカードを出したら、通らず。いままで見た事がないカードとも言われてしまった。バルセロナでは日本人が立ち寄りそうなお店でもJCBが使えない場合が多かった。JCB頑張れ。

食事後、同じくガウディのカーサパトリョへ。入場料は18.5€と高額。音声ガイダンスによれば、政府の補助なしで運営しているため、高くなってしまうとの説明も。サクラダファミリアを見た後ではどうしても見劣りしてしまい・・・。光井戸を二つ配置したプランニングと、光量を考え、そこに面する開口部を上階は狭く、下階は広く、上階は壁面に青いタイル中心に、下階には白いタイルを中心に貼っているというのがポイント。内容を考えると、ちょっと高いな。

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今日はこれにてタイムオーバー。sale期間かつ金曜日なのでショップにはにぎわい。乳酸がこみ上げてくるくらいの疲れが・・・。夜は昨晩と同じ[pllo rico]へ。カタロニア料理を中心に頼むが、口に合わず。特に最後のカスタードが微妙。

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2012年1月19日 (木)

モンジュイックの丘へ

ホテルの目の前がケーブルカー・ハレクニの入り口だった。全く気づかず探す事数分。階段状ホームは見ているだけで楽しい。車内はこんな感じでとても閑散としている。運転手もいない。

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終点モンジュイック駅のお隣、ロープウエイの駅舎もなかなかお洒落。木が入ることで柔らかく見えるし、デザイン要素がしっかり見える。誰が設計したんだろう。

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本日の1つ目はミロ美術館。ホセ・ルイ・セントによる設計。1975年開館。ハイサイドウインドウから差し込む光をヴォールト壁で落とすこと、ワッフルスラブによる構造が特徴の美術館。絵画の保護のためだろう、ハイサイドウインドウは遮光スクリーンで閉じられている場所がほとんど。光が差し込んでいても、位置が高く人の目線からでは認識しにくい、さらには照明のほうが光が強く何も感じられず。これは勿体ない。近藤さんの白影も同じ形状だが、光に対するスケールが適切であるし、光を受ける階段状の要素があるため、はるかに素晴らしい。ここは2回増築が行われているが、1回目の増築は中庭と建物のとりあいが面白く、2回目の増築は最も光の扱い方が上手いような。そういえば、ワッフルスラブは端部が壁にめりこんでいるので、天井が面白くなっているという程度の印象。壁は、広めの木板材型枠に白いペンキ仕上げ、床はレンガタイル。強い日差しと、ミロの青にはあうなあ・・・。エントランスから見える中庭、奥の棟、その先に広がるバルセロナの町並みと丘陵。設計者の意図は見えるんだけど、ここにもロールスクリーンが下ろされ・・・。そういえば8角形の図書館は、中央に大きな丸テーブル、正面には樹木、本棚の上のハイサイドから光も差し込む。純粋幾何学というか、強い形は強い印象を受けるとあらためて実感。

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そうそう、斉藤和義のミュージックビデオ「古い話」はミロの絵がソース? ピカソよりかわいい。

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磯崎さんの体育館はパスして、2つ目は、お城を美術館に改装したというカタルーニャ美術館。あまり期待していなかったのだがこれはびっくり。大きくわけて展示室は3つ。ヴォールトが連続する古来のお城に、フレスコ画展示のためのヴォールトが設置され、複雑な広がりを生んでいるロマネスクゾーン。現代美術の展示室では、門型の基壇が幾重にも連なり、空調設備のラインが中央に走り2つの家型を形成する上段が配置される。ゴシックゾーンでは、展示は平凡で白い壁に行われているが、スチールの装飾照明が効果的に空間を演出している。全てのゾーンに共通するのだが、ところどころに、古城のヴォールトが見え、それが一層空間に厚みを増す。上手い・・・。設計は誰なんだろう。(いずれも展示室内につき撮影禁止)

で、再奥にあるホールはこのような感じ。ガラスの形状、鉄骨形状が装飾的だし、掃除もたいへんなのだろうが、とてもキレイ。

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エントランスホールを見返すと、はスペイン広場や、フォスターのコイセローラタワーが見え、都市軸が強く意識される。圧巻。これはお勧め。

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そうそう、6つの美術館の共通チケットをみつける。1館あたり10€するのに、なんと30€・・・。ミロ美術館も込。知ってればこっちを買ったのに。

さて本日のメインディッシュ(予定)はミースのバルセロナパビリオン。グーグルで探した時にチトでかくないかと思った通り、ちょっと大きすぎるような・・・。神が宿るような緊張感を期待していたのだけど、そんな感じは受けず。構造のフカシがあったり、光に強い操作がないためか、現地を訪れたからこそ感じるような強い感動はなく、ああバルセロナパビリオンにきたんだ・・・という印象。構造表現、スケールの調整を中心に自分で再設計したくなってしまった。帰り際、設計図書のような冊子を10€で購入。日本では見た事がない。ちなみに、2時からは昼休みで閉館になる。

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それから、ランプラス通りに移動。既に2時近く。昨日外したので、地球の歩き方にでていたHORIGINALというお店へ。前菜・主菜・パン・デザート・飲み物で10.75€。(テラス席はプラス) まあ、そこそこ美味しい。

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マイヤーの現代美術館はミュージアムショップだけを見学。スロープが透けてみえるし、外観もいつもと同じ印象なのでパス。隣の学校も見たかったが潜入不可。

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モンジュイック市場は、鉄骨の大屋根に小さなボックス露天風店舗が並ぶ。空港で感じた基本的な構成に似てる。2時すぎだったため、開いているのは観光客目当てのようなフルーツ店が中心。そういえば、うさぎの姿肉ややぎの頭が普通に売っている。異様。

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スーパーによって一時ホテルへ戻る。ワインは750ML1本1€から、ビールは330ML缶0.7€。アルコールほどではないけど、食料品は日本よりずっと安い。ユーロ安前であっても安かったはず。

夕食は http://www.tripadvisor.jp/ でチェックしていた[pollo rico]へ。予算384〜768円という激安店。入り口には鳥のロースター。

「美味い、安い、また来たい」との書き込みと共に、「床が汚く全ての人にお勧めできるわけではない」と書き込みにある。確かに床はこの通り(笑)でもテーブルはステンレス製だしとても清潔。1階はステンレスのカウンター席のみ、2階にテーブル席がある模様。

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壁にはびっしりスペイン語でメニューが書かれているが、全く読めず。すると・・・日本語のメニューがでてくる。これは驚き。trip-adviserの口コミには日本人の書き込みはなかったのに。もちろん歩き方スペイン編にもない。でも・・・このメニューはベトベト・・・(笑)これだけでもダメなひとはダメだろうな・・・。場所はラバル地区内で、あまり治安の良くない場所らしい。

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料理はこんな感じ。鳥の半身、ほうれん草のソテー、カタロニアのスープ、ワインハーフボトル、プリン・・・と頼み、2人で18.5€。夜だというのにとても安い。よく見ると店内はおじさんばかり。両隣の人は、酒と定食を頼み5〜6€で済ませていたし。私はこういうお店の方が好きだなあ。とてもお腹いっぱい。

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スペイン人てイタリア人ほど陽気でないし、社交的でもないような。寡黙で真面目に見える。同じラテン系といってもけっこう違う。

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2012年1月18日 (水)

バルセロナへ

ちょっと遅い正月休み。台北ツアー(キャセイビジネスクラス往復+5つ星ホテル3泊)で85000円をネット予約。さて、ポストモダンの台北へと思っていたが、20万円超で販売されているキャセイのビジネスは休日の間に完売してしまった模様。で、急遽予定変更、KLMでバルセロナに行く事にする。4日前の直前かつKlm.comの正規ルートにもかかわらず、なんと99600円と激安。しかもマイルはフルでつく。

ホテルの予約はexpediaで即完了。しかも最安保証。20年前の学生時代、10年前のヨーローッパ旅行のように地球の歩き方でホテルの目処をつけ、「Do you have a room for tonight」なんて交渉する必要もなくなった。確か20年前は、パリのホテルがとても高く、ユースアコモデーションのドミトリーでも2000円ちょっとした気がする。しかも、電話で予約しようとすると、「・・・・・」と言われ突然切られ当惑することも。どうやら「It's full」と言われていたらしい。今では、価格や地域、ホテルの格で検索、さらに口コミで確認することで大きなハズレにあたることもない。もちろん値段も安い。時代はほんとうに変わった。

さて、KLMでは片道130€を投資し、4inch広いコンフォートエコノミー席を予約。これが功を奏して、機内がとても楽に。席数も少ないので、ビジネスクラスのようなゆとりある対応。食事はこんな感じ。お洒落になっている。盛りつけと器の差でこれだけ美味しく見えてしまう。

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ギャレーにいけばカップラーメンやスナック、飲み物が自由に手に入る。到着1時間前はパスタ。

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パーソナルモニターも大きくなって、映画も選び放題。日本映画の「unfair」を見る。エンディングで種明かしが行われるとても珍しい形式。これじゃ途中退席できないな(笑)

現代建築家を多数排出するオランダ・アムステルダムで乗り継ぎ。空港のインテリアデザインがとても上手い。フラットな空間に、様々な要素が浮く。モノとモノの取り合いがきれいで、要素が共鳴している。

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さて、アムスからバルセロナまでは普通のエコノミー。超満席・・・。席の出入りも大変だし、膝はギリギリ、テーブルを下ろすとオナカが擦れる。シートを倒されたら苦しくてどうしようもないな。近距離なのでサンドイッチのみ。ハイネケンのデザインもお洒落☆

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バルセロナの空港はこんな感じ。大きなRを描く大屋根に、ガラスのボックスが配置される。サインでよく見えなくなってしまっているが、船のような形状のショップもアイコニックで面白い。現地のガイドブックによれば、ポストモダンの旗手・ボフィルの設計だそう。変わったもんだ。

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とりあえず本日はホテルバルセロナユニバーサルへ。ホテルのパンフによるとwww.nnhotels.comというチェーンホテルだった。ヒストリックで評判の良いH1898,コスモポリタンなBhotel,hotelJAZZ,レジャービジネス向けのここなど、どれもデザイン性の高いことが特徴。部屋は写真どおりにお洒落。実は、床が複合フローリングなので実は安価だろうし、音も響きがち。ドアをあけるとすぐベッドとAPAホテル形式の客室。これなら面積を押さえながらも広く見える部屋がつくれる。フロントは最小限だから日本の新しいビジネスクラスホテルレベルなのかな。

夕飯は失敗。めちゃ混んでるからココだ!と思って入ったバール。あまり美味しくないし、ちょっと高かった。どうやらサッカー中継を見るために人が集まっていただけのよう。良く良く見れば、みんなつまみも頼まずビール一杯で何時間も粘っている。

そうそう、成田は北関東道〜常磐道〜圏央道〜一般道で2時間ちょうど。高速料金も通勤割引で1600円、たった140kmしかない。首都高を経由するよりはるかに楽。今年、圏央道が成田まで延伸されるとのことなので、自宅から1時間半以内かつ渋滞なしで行ける事になりそう。茨城空港は、もういらないな。あとは羽田空港と同じ価格の成田空港直営駐車場が安くなってほしいところ。田舎と都会が同じ価格なのは明らかにおかしい。今回は完全固定のシャトルパーキングに入庫。8日で4200円、従業員さんも落ち着いていて丁寧な感じ。

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2012年1月11日 (水)

木造仮設住宅群

午後宇都宮を出て、夕方から始まるゼミとアート会に参加。新年初登校。博士課程の仲間と少々打ち合わせ など。

ゼミは卒業設計、修士設計が中心。全員が発表した訳ではないが、人数が多く、軽く3時間経過。4年生は留学組3人、ストレート3人という構成。留学組は、考え方や表現方法にそれぞれの個性が現れている。流石。

アート会はあいちトリエンナーレ参加アーティストである名和晃平さん、奈良美智さん、石上純也さん、青木野枝さんの4人について。時系列で作家を追うと意外なことに気づく。五十嵐さんからはこの4人の作家を選んだ理由も。なる程。メモをとってフォルダに収納。

軽い新年会とのことで1時に解散。朝一で戻ろうと思ってたので、ラーメンを食べたあとマンガ喫茶へ。数時間の仮眠のつもりが、JIN(村上もとか)を一気読み。10巻を超えたところで頭が飽和、丁度出発の時間になる。仙台はこのように雪景色。寒い。

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お土産に五十嵐さんからもらったのが「木造仮設住宅群 3.11からはじまったある建築の記録」。これは芳賀沼さんが中心となって企画したログ仮設住宅の写真集。これは建築作品集ではなく、人々の生活する様子を映す記録集。隣棟間隔の狭さや、一律な住宅が並ぶ様は戦後の街を見ているよう。それにも関わらず豊かに見えてしまうのが「木」の良さか。読み進めるとランドマークをつくることだけが建築家の役割ではないことを実感。あとがきに難波さんと芳賀沼さんを「マフィアのボスと用心棒」と言った浦部さんのコメントが紹介され。言い得ていて笑ってしまった。私が震災のショックを受けている間に、これだけ動き、本もつくってしまう。そのパワーに敬服。


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2012年1月 8日 (日)

肉を食らう!

と、本宮漫画みたいなタイトルをつけましたが・・・
近所の焼肉店MASUYAの食べ放題ネタ。

http://r.tabelog.com/tochigi/A0901/A090101/9001200/

ここの食べ放題は2種類。
1−1050円 OGカルビ、豚ロース、イカ、鳥モモ
2−1480円 USカルビ、はらみ、豚タン、豚ロース、豚トロ、イカ、鳥モモ、軟骨、ソーセージ
どちらも+120円でライス、スープがつき、おかわり自由。
ドリンクバーは200円。ビール小瓶380円。

お勧めは2番の1480円のもの。Fireしがちな豚トロと、味のない豚ロースは抜いてるが、はじめにテーブルに運ばれるのがコレ。ちなみに2名分。

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炭水化物ダイエットと肉の量を重視し、ごはんは頼まず。2皿目からは好きな肉を厳選して注文。USカルビはいつもより厚切りで油分が少なく良かったが、今回はハラミが特に良かった。皿ごとでばらつきがあるけど、切りが厚く、一口ステーキのよう(写真) 肉の味だけならステーキ宮より美味い。(宮のたれでごまかせないのが弱みだが・・・)

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焼くとこんな感じ。炭火のほうが美味いだろうけど、値段が値段なので.......。

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そして、ここの店のすごいところは開店時間の6時迄一切照明をつけないこと。トイレにも節電の紙。ある意味感心。

芸能人格付けで安い品物の例ででる100g 1000円の肉って私の中では高級なイメージが・・・。


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2012年1月 6日 (金)

雲の上

大成建設のCMに目がとまる。建設業では清水建設のCM、忌野清志郎による「パパの歌」以来か。このCM、なんとなく新海誠さんっぽい。で、ネットで検索すると・・・、新海さんと協働した方々がつくってたり、本人が直接監督をしたり。協力者だけでつくってたほうが新海さんらしさがでてしまうのが不思議。本人は既定路線をこのまず、新しい表現にチャレンジしてしまうからだろうか。私としては「新ドーハ国際空港」編がお気に入り。

http://www.taisei.co.jp/about_us/library/cm/tvcm/

Taisei

建設業ってとてもすそ野の広い産業だから、多くの建設業従事者からみたら、大手5社のは雲の上の存在みたいなもの。現実のような、雲の上の世界のような風景を描く新海さんの選定はGOODだなあと・・・。

でも、こっちに描かれている建設業のほうがイメージに合うような。

http://www.office-sanga.com/080-monthly/

山河さんは本の企画で一度名刺交換した方。タイミング悪く協働できなかったのが残念。
この記事を読む限り、建設業のイメージアップには充分貢献できているCMなんだな。


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2012年1月 5日 (木)

謹賀新年2012

あけましておめでとうございます。

各企業トップは「改革」を年頭所感に入れているようだけど、うちの事務所は「立て直し」、もしくは「再スタート」かな。震災で人的被害はなかったものの、想像以上に精神的ダメージは大きく、設計や執筆が停止。そういうわけで今年の目標は去年とかわらず・・・。厄年もあけるので少しは良い年にししたいなあと・・・(弱気)

年末、就活マニュアルをミタとのことで、下記本の取材を受けました。匿名記事ですが、図書券がもらえたし、初の反響だったのでちとうれし。資格をとるための本ではなく、資格をとったあとどのような自分が期待できるかということに絞った記事で構成。雑誌記事のような軽快な文体と手書き風イラストによってとても読みやすい本。匿名だからこそ話せる内容は少し冷ややかに見えなくもないけれど、それも現実。オバタカズユキ色が遺憾なく発揮されています。


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